設立趣意・沿革

FOUNDING PURPOSE

設立の趣意

今日、日本は世界の経済大国にまで発展して参りましたが、その原動力となった背景には、科学技術の振興に負うところ大なるものがあります。
然しながら、現在わが国をめぐる国際環境は極めて厳しく、資源、エネルギーの節約、 国際競争の激化等多くの難問題が山積しています。こうした課題に加えて、さらに今後わが国が直面するであろう諸問題を克服し、産業の発展と国民生活の安定を図りつつ、資源小国のわが国が国際社会に貢献し得る道は、新しい科学技術の研究開発を推進するとともに、その成果をあまねく活用してゆくことが何よりも肝要であります。
このような情勢に鑑みまして、矢崎総業株式会社の創業40周年に際して「未知への挑戦」 と「地域社会への還元」を基本理念として貫いてきました創業者社長の矢崎貞美の遺志を具現するため、財団法人矢崎科学技術振興記念財団を設立し、科学技術の研究開発を助成しその普及と振興を図り、もってわが国産業の発展と国民の福祉増進に寄与しようとするものであります。
 

財団の設立

財団法人矢崎科学技術振興記念財団は基本財産8億円、運用財産2千万円により科学技術庁に設立の申請を行い、1982(昭和57)年12月15日付で民法第34条の規定に基づく公益法人として内閣総理大臣より設立の許可を受け、また1983(昭和58)年1月6日付で「所得税法施行令第217条第1項第2号及び法人税法施行令第77条第1項第2号に掲げる試験研究法人(現・特定公益増進法人)等であることの証明書」の交付を受けました。
また、本財団は、2010(平成22)年5月31日に内閣総理大臣より公益認定を受け、同年6月14日に登記し、公益財団法人に移行しました。
 

基本財産:9億2,410万円(2023年3月31日現在)主務官庁:内閣府

 

財団の沿革

  1. 1983(昭和58)年4月1日より「研究助成」と「国際交流援助」の推薦による募集を開始しました。
  2. 1984年4月1日より若手研究者の研究奨励のため、「研究助成」を2種類に分離して「一般研究助成」と「奨励研究助成」としました。
  3. 1985年5月27日、財団事務所を三田国際ビルより港区芝に移転しました。
  4. 1987年度より「国際交流援助」の中に国際共同研究援助を含め、予算を増額して国際化への拡充を図りました。
  5. 1989(平成元)年3月 1,000万円を基本財産に繰り入れました。
  6. 1990年4月 510万円を基本財産に繰り入れました。
  7. 1991年3月 1,000万円を基本財産に繰り入れました。
  8. 1991年6月矢崎総業株式会社より1億円の寄付を受け基本財産に繰り入れました。
  9. 1992年3月 400万円を基本財産に繰り入れました。
  10. 1992年度に科学技術長官賞を受賞しました。
  11. 1993年度より表彰事業として矢崎学術賞を開始しました。
  12. 1997年度より「国際交流援助」の募集を年2回より年3回としました。
  13. 1998年度より「特定研究助成」の募集を開始しました。
  14. 2005年10月 世界物理年日本委員会より感謝状を受けました。
  15. 2008年3月 1,000万円を基本財産に繰り入れました。
  16. 2010年6月14日、公益財団法人へ移行しました(同2010年5月31日に内閣総理大臣から公益認定受け)。
  17. 2012年8月1日、財団事務所を現在地に移転しました。
  18. 2022年度 財団設立40周年記念事業として特定費用準備資金より特定研究助成を実施しました。