ご挨拶

MESSAGES FROM THE CHAIRMEN

 

矢崎総業株式会社
代表取締役会長

 

矢﨑 裕彦

矢﨑 裕彦

 

当財団は、矢崎グループの創業40周年記念事業として1982年に設立され、以来34年にわたり、基礎研究の支援を通して日本の科学技術の振興に微力を尽くしてまいりました。これもひとえに、関係当局のご指導と関係各位のご理解、ご協力の賜物と存じます。
今後も、矢崎グループの社是である「世界とともにある企業」「社会から必要とされる企業」を具現化する活動として、当財団の活動を支援して行きたいと考えておりますので、引き続きご指導、ご鞭捷を賜りますようお願い申しあげます。
さて、世界経済の現況を見ますと、主要各国で国政に関する意見が新たになることで地政学的バランスが模索され、中国などの新興国経済が安定成長に向かうなどの状況で、新たな成長が模索されています。また国内的には、東日本大震災からの復興・再生を図る傍ら、高齢者社会への対応という根幹の課題に取り組みながら新たに経済の振興を図る状況にあります。
矢崎グループも諸策に取り組んでおりますが、その時に忘れてならないのは「人」という経営資源をいかに活用するかであります。ご承知のように日本は地下資源の乏しい資源小国でありますが、「人」という地上資源では世界に誇れる大国であります。私は、官民挙げてこれを育成、強化して行くことが日本をより価値のある国へとしていくものと確信しております。
中でも、科学技術の発展を担う研究者の活動を支援して行くことの重要性は、改めて申しあげるまでもありません。
独創的な基礎研究に携わっていらっしゃる研究者各位が、世界をリードする成果をあげられ、日本のみならず世界の人々のくらしに貢献されますことを心より期待しております。

 

公益財団法人 矢崎科学技術振興記念財団
理事長

 

尾崎 護

尾崎 護

 

昨年の米国大統領選挙では、大方の予想に反してドナルド・トランプ氏が当選しました。それに先立ち、英国では国民投票の結果、EU離脱の方針を決めました。
2017年には、オランダ、フランス、ドイツなどで総選挙が行われます。すでにトランプ大統領が米国のTPP不参加などを明言していますが、欧州の選挙の結果いかんによっては、現在の世界のもろもろの仕組みに大きな影響が生じるかもしれません。
一方、わが国では、少子高齢化の進展、人口減少、世界最悪とすら言われる国家の債務問題など、かねての課題にまだ解決の曙光が見えてきません。
いずれも難しい構造問題で奇策があるとも思えません。地道に努力を重ねて問題解決を図るしかないのでしょうが、人口が減少傾向にあるなかで、経済活動のレベルを落とさないためには、総人口が減少しても労働力人口は減らないようにする方策(例えば女性の労働市場参加率を上げることや定年延長)、教育により労働の質を上げる(生産性の向上)といった方策がまず頭に浮かびます。
しかし、例えば女性の労働市場進出によって、育児、介護などに新しい対策が必要になります。移民の受け入れ増にも昨今のヨーロッパの様子をみると、どうも限界がありそうです。
いろいろな対策のあわせ技が求められるのでしょうが、やはり王道は新技術の開発による生産性の向上であろうと思います。そのためには独創的な研究を振興し、新しい技術を開発する努力を欠くことができません。それによって、わが国の将来の展望が拓けるものと思います。
当財団は、まことに微力ながら、その一助としての役割を果たすべく努力してまいります。引き続き、皆様のご指導とご協力をお願いいたします。